想定外の危機に際しての組織の失敗について、金融危機と原発危機を事例として研究した。原発危機については、様々な機関より発表された公式報告書や当事者の記録を比較分析し、そこからの共通する組織の失敗に帰する危機の要因を抽出し、幾つかの論文等にまとめて発表した。金融危機については、金融危機の中での日米の金融機関の経営事例研究の成果をまとめ、いくつかの論文等に発表した。そこから、このような想定外の危機に直面した金融機関や電力会社といった大企業が直面する組織上の問題の共通点を探っていった。その結果、個別のミクロ組織の経営行動の失敗がマクロの危機につながる仕組みを考える理論的枠組みのアイデアに至った。
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