研究課題
基盤研究(C)
本研究は、原子力発電企業をめぐる多様な専門家間あるいは専門家と生活者間でのやり取りを検討した。現代社会は高度に機能分化した専門化社会である。フクシマは、専門用語を駆使して特権的な領域を構築する各分野の専門家たちと、かかる言説を吟味する困難さ故に無批判に受容することで便益を享受し被害を甘受する生活者との「危うい協働」の結果とも言える。本研究の成果は、①現代社会は専門化社会であること、②専門家の言説は細分化された特定領域での科学に基礎を置くが故に、必ずしも生活者の安心確保とならないこと、③現代社会には「科学なしでは問えないが、科学だけでは答えられない」トランス・サイエンス問題があること、である。
経営管理論