研究課題/領域番号 |
24530418
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研究機関 | 札幌学院大学 |
研究代表者 |
小島 廣光 札幌学院大学, 経営学部, 教授 (80093029)
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研究分担者 |
平本 健太 北海道大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (00238388)
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キーワード | 改正NPO法 |
研究概要 |
「NPO法改正過程の組織間関係―改定・協働の窓モデルによる経営学的実証研究」に関して,研究分担者の平本健太とともに,次のような研究を実施した。第1に,前年度に試みた内閣官房行政改革推進事務局行政委託型公益法人等改革推進室の小山裕元室長,西達男元室長,内閣府公益認定等委員会委員の出口正之氏,シーズの松原明氏の計4名に対する聴取調査の結果を整理した。第2に,小山裕(2009)「公益法人制度改革前史・序章―改革はこう始まった―」『嘉悦大学研究論集』51(3),115-131頁,等のさまざまな公表資料を整理した。第3に,「公益法人制度改革」の全過程が,次の5期に区分され,各期における①政府(内閣・省庁),②議員・国会,③市民団体の3つの参加者の行動を,それぞれ整理した。(第1期)NPO法(法人格付与法/優遇税制)成立まで(~2001年3月),(第2期)NPO法成立から「公益法人制度改革の抜本的改革に向けた取組みついて」の閣議決定まで (2001年4月~2002年3月) ,(第3期)「公益法人制度の抜本的改革に向けた取組みについて」の閣議決定後から「公益法人制度の抜本的改革に関する基本方針」の閣議決定まで (2002年4月~2003年7月),(第4期) 「公益法人制度の抜本改革に関する基本方針」の閣議決定後から新行革大綱の閣議決定まで (2003年8月~2004年12月),(第 5 期)新行革大綱の閣議決定後から2008年度税制改正の決定およびその後(2005年1月~2009年8月),第4に,以上の資料にもとづいて,小島廣光(2014)「公益法人制度改革における参加者の行動」『経営論集』(札幌学院大学)No.6, 31-96頁を執筆した。これら詳述された参加者の行動は,今後,改定・協働の窓モデルにもとづいて,より詳細に分析される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
事例研究の一層の精緻化が行われた。しかし,(1)①鳩山内閣発足から『新しい公共』宣言の公表まで,②『新しい公共』宣言の公表から(1)①鳩山内閣発足から『新しい公共』宣言の公表まで,の資料の収集が必ずしも容易ではなく,後半部分の事例の記述・分析に若干の遅れが生じた。したがって,当初の計画より,やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度の研究は次のように行われる。(1)①鳩山内閣発足から『新しい公共』宣言の公表まで,②『新しい公共』宣言の公表から「NPO法改正」までのの事例の記述・分析を試み,「NPO法改正過程の組織間関係」に関する理論構築を行う。(2)最終的な報告書を作成するとともに,学会報告を行う。(3)研究成果を発表する。(4)同時に,研究成果にもとづき各種シンポジウムを開催し,成果を広く公開する。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度において,(1)①鳩山内閣発足から『新しい公共』宣言の公表まで,②『新しい公共』宣言の公表から「NPO法改正」までの資料の収集および事例の記述・分析を試みた。しかし,この前半部分の資料の収集が必ずしも容易ではなく,後半部分の事例の記述・分析に若干の遅れが生じた。 平成26年度においては,平成25年度の事例の記述・分析の遅れを取り戻すべく,努力する。 具体的には,追加資料を収集するとともに,全資料にもとづく事例の記述・分析を完成させる。
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