研究課題
申請時の研究計画の通り、「組織災害における意思決定の研究―原発フェードアウトの多様性―」について、福島原発災害やJR脱線の組織事故を踏まえて、リスクやクライシスを抑制する近未来のマネジメントの意思決定のあり方について研究してきた。最終年度に実施した研究の成果は、外国学術誌論文1編と国際会議発表1件に加え、国際経営学会連合会長 M. Morley教授や G. Chroust教授からオーストリア政府「災害抑止プログラム」で共同研究した。研究期間全体を通じて実施した研究の成果は、国際システム科学学会 (International Society for the Systems Sciences) や国際経営学会連合 (The International Federation of Scholarly Associations of Management) で発表し、同学会ジャーナルに英語論文6編、国内学会誌や紀要に4編掲載した。具体的内容としては、原発災害や事故に伏在するシステム病理のメカニズムについて、研究分担者や協力者とともに国際会議で発表し、サスティナブル社会に向けて、国・行政の政策や企業組織、国際社会や地域、そして個人における意思決定のあり方を検討した。災害を抑止する研究の意義は、グローバル化のなか、自然災害や組織事故の抑止が喫緊の課題となっており、J. Reason の「スイスチーズモデル」にみるセキュリティ・ホールから、安全・安心を担保する「災害マネジメント」の重要性が益々高まっている。国際学会で発表を重ねるなか、外国人研究者との議論を経て、持続可能性を実現する為には、物的減災だけでなく、社会的・組織的なレジリエンス・システムへの意思決定が急務であることを考察した。今後、この研究成果を国内で公表し、我が国の減災・復興や事故抑止に役立て、公共の福利に還元したい。
国際学会略記(上記のタイトル字数制限のため)ISSS: International Society for the Systems Sciences (国際システム科学学会)IFSAM: The International Federation of Scholarly Associations of Management (国際経営学会連合)
すべて 2015 2014 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (2件) 備考 (5件)
The International Federation of Scholarly Associations of Management
巻: CD-ROM版 ページ: pp. 1-15
http://www2.convention.co.jp/ifsam2014/pdf/PaperPresentationFinalProgram0826.pdf
Journal of Informatics, Kansai University
巻: Vol. 41 ページ: pp. 1-23
(ISSN: 134-156X)
巻: Vol. 40 ページ: pp. 37-55
http://gakujo.kansai-u.ac.jp/profile/ja/eeQ30dea)O2x!c6sgcc55.html
http://isss.org/world/system/files/files/2012%20GSB.pdf
http://journals.isss.org/index.php/proceedings57th/article/view
http://journals.isss.org/index.php/proceedings55th
http://www.hshimpo.com/en/pdf/Program_MANAGEMENT_REIMAGINED_FINAL_12JUN2012_EMAIL.pdf