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2014 年度 実績報告書

中小病院の複合的な経営の要点と課題―東西日本の比較検証

研究課題

研究課題/領域番号 24530442
研究機関保健医療経営大学

研究代表者

白木 秀典  保健医療経営大学, 保健医療学部, 教授 (10614373)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード中小病院 / 収益性 / 職員満足度 / 経営戦略 / 組織管理 / 複合型経営
研究実績の概要

中小複合型医療機関の「すぐれた経営の要点と課題」について、インタビューに基づいて仮説を構築、アンケート調査と公開データによる検証を試みた。 しかし、幅広い内容のデータをもとにした分析とするために、初年度途中から日本医療福祉生協連合会本部の協力を得て、医療福祉生協の中から複合的な経営で、200床未満の病床をもつ全国の38の生協法人データを得て、これを基に研究を進めた。
まず「すぐれた経営」の指標として、主としてに2010年~2011年の収益性を用いて、その指標と、財務や診療の指標との相関をみながら、何がその要因をなっているのかを分析した。 その結果、大きく分けて2つの軸が考えられた。 一つは、経営戦略的な要素である病床規模や病床利用率であった。 これは地域における診療機能の選択の結果が大きく反映されていると考えられる。 もうひとつは、経営管理的な要素であり、人件費率、生産性などの組織管理面で優れた経営をしている生協法人は収益性が高いということである。 また38件すべてのデータではないものの、職員満足度の高さ、看護師の離職率の低さは、収益性との相関が認められた。
結局、経営としての優位性の築き方は、診療報酬に直結する経営戦略の選択(収入面)と、人材の活用面でオペレーションの巧みさ(コスト面)との2面あり、双方優れている場合には継続的な優位性を築くことができ、事業の成長スピードも速いことがわかった。
ただ、今回の研究は収益性との相関関係から、経営戦略と組織管理の2面の要因があるという所までの、短期的なデータにもとづく仮説的な結論しかえられておらず、双方の因果関係についてより深く実証するところまではいっていない。 また、東西日本の比較は別途マクロ的な診療圏の病床利用率の分析に留まった。 今後は、この研究を継続し、より長期のデータの実証的分析を行っていく予定であり、すでに着手している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 複合型経営の中小医療法人の経営を考えるフレームワーク2015

    • 著者名/発表者名
      白木秀典
    • 雑誌名

      保健医療経営大学紀要

      巻: 第7号 ページ: P51~P60

    • オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 変わりゆく中小病院の優位性の構築戦略~東西医療圏の事例比較から2014

    • 著者名/発表者名
      白木秀典
    • 学会等名
      公益社団法人日本医業経営コンサルタント協会第18回学会
    • 発表場所
      東京 ホテルイースト21
    • 年月日
      2014-10-14
  • [学会発表] 中小自治体病院のガバナンスとマネジメント2014

    • 著者名/発表者名
      白木秀典
    • 学会等名
      第52回日本医療・病院管理学会学術大会
    • 発表場所
      東京 TOC有明
    • 年月日
      2014-09-13

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公開日: 2016-06-01  

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