最先端の技術を含む医療機器は、メーカーだけ開発を進めることはできず、ユーザーのフィードバックが不可欠な製品である。では、企業はどのように技術を評価し、国際競争力を構築しているのか。 そこで、救急医療で用いられる血液ガス測定装置というニッチな市場で世界売上1位のデンマークの中堅メーカーに聞き取り調査を実施した。その結果、R&Dプロセス上流では医療現場のユーザーを観察しアイディアを出し、技術に落とし込み、製品開発中は常にKAIZEN活動を持続していることが分かった。製品販売後も継続的に技術・営業・マーケティング担当者が一体となって業務効率改善という現場のニーズを集め、技術に展開した能力も鍵であった。
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