今後の研究の推進方策 |
平成26年度は最終年度であり、研究の論点を絞り込み、調査を実施し、実効性のある結果を見出していきたい。とりわけ、職務経験、OJT、企業研修に焦点を当てて、日本、イギリス、台湾を対象にウェブによるアンケート調査とヒアリング調査の実施を実現させたい。昨年想定した欧州大陸からドイツかフランスを加えることは調査対象としてはできないが、北欧・オランダ、またスペイン・イタリアなどの有力国と共に参考情報として考察していきたい。 また論文や報告書につなげるために、コンピテンシーなど汎用性のある概念を用いて、調査や論考に役立てていきたい。ホワイトカラーに共通するコンピテンシーと職務別コンピテンシーに分けて、どのコンピテンシーがどのような職務経験、OJT、企業研修でカバーされるかを把握し検証していきたい。シャインの人的資源計画・開発モデル(Schein,1978)、カークパトリックの研修評価モデル(Kirkpatrick,1983)、ケラーの学習動機付けモデル(Keller,1983) 、コルブの経験学習モデル(Kolb,1984)、アージリスの学習サイクルモデル(Argyris,1992)を援用し、モデルを設定し、調査研究の枠組みや仮説の設定に生かしていきたい。 公的資格、ビジネス修士に加え、英語力とりわけ仕事でどれだけ英語を使うか、それに職務能力はどう関わるかなど国際コミュニケーション・ツールとしての英語力を調査対象とし、新たな論点・展開も模索したい。従来からのMBA等ビジネス学位、プロフェッショナル資格についても、企業研修の内容、OJT制度と運用と共に、調査対象として、今後の研究を推進させていく所存である。
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