本研究はフォルクスワーゲンやルノーなどヨーロッパの完成車メーカーと取引をしているヨーロッパのサプライヤーの環境対応車の開発イノベーションに及ぼす影響要因について特許データを用いて定量分析を行った。技術開発は探索的な研究と搾取的な研究に分類できる。本研究のデータ分析の結果からまず、探索的な研究はイノベーションの成果と非線形的な関係(マイナス二次関数)があることが確認できた。さらに、完成車メーカーがリードユーザーとして研究成果に関する成果を共有しながら、専有的に開発にかかわる場合、部品メーカーのイノベーションと搾取的研究の関係は非線形関係から線形関係へ変わることが明らかとなった。
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