研究課題/領域番号 |
24530471
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 放送大学 |
研究代表者 |
斉藤 正章 放送大学, 教養学部, 准教授 (00257180)
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研究分担者 |
洞口 治夫 法政大学, 経営学部, 教授 (20209258)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 国際情報交換 |
研究概要 |
初年度は音楽産業の実態を把握する目的で、増淵敏之法政大学教授の協力を得、国内外の事業者についてインタビューを行った。国内では行政のかかわりや、ネットワークが見えやすいという理由で仙台を選び、Greeeen等有名アーティストを輩出した音楽事務所のエドワードエンターテイメントや定禅寺ジャズフェスティバル事務局、仙台市内のライブハウス、仙台市役所で聞き取り調査を行った。また、海外では米国を選択し、ロサンゼルスではアンティノス、ニューヨークではソニー・ミュージック・エンターテイメント、ジュリアード音楽院、マンハッタン音楽院で聞き取り調査を行い、ミュージカルの観劇も行った。米国では「音楽を生み出す都市としてみた場合、NY、LA、東京には、どのような違い、特徴があるか。(例、ライブハウスの役割、作曲家・編曲家・演奏家の層の厚さ、日本のミュージシャンがNY、LAで行う活動とアメリカのミュージシャンが東京で行う活動の違い(東京でCD作成をするアメリカのミュージシャンはいるか。いないとすれば、その理由は何か)、A&Rの数・質・雇用契約形態、音楽祭の有無など)」を中心として質問を行った。 当初想定していたよりも音楽産業は複雑で、組織内部的にはアーティストの発掘から契約や報酬関係、組織外部的には売り出し方法の多様化が進み、非常に捉えづらい産業であることが判明した。また、財務諸表など客観的な経営資料が公表されていないことがより事態を複雑化されているようである。とはいえ解明すべきいくつかの課題が明らかになったので引き続き調査する次第である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
国際的な音楽産業について日本と米国については、不完全ではあるものの大きな進展を得たと考えられる。しかしながら、当初予定していた韓国や台湾といったアジア諸国まで聞き取り調査をすることができなかった。これは予算の問題でもあり、アジアという要因を入れるまで、国際的な音楽産業のコアモデルが開発途上であることが理由である。
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今後の研究の推進方策 |
2年度目はロンドンを中心としたヨーロッパの音楽産業について聞き取り調査を行う予定であったが、米国の音楽産業の全体像を把握するため今年度も米国に出張し、場所と音楽の関係について調査を進展させる方針である。
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度も齋藤・洞口で研究費を折半し、協力して海外での聞き取り調査を行う。
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