研究課題/領域番号 |
24530484
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
臼井 哲也 日本大学, 法学部, 准教授 (60409422)
|
研究分担者 |
滝本 優枝 (金井 優枝) 大阪経済法科大学, 経済学部, 准教授 (30330351)
|
キーワード | 価値実現 / 企業特殊優位 / ダイナミック・ケイパビリティ / 中小企業 |
研究概要 |
本国の経営資源を梃子として進出先国市場で価値を創造するメカニズムを分析するため、初年度は分析フレームの構築に努めた。そして2年目にあたる本年度は、初年度開発した分析フレーム「リソース・リポジショニング・フレーム」に基づき、探索的なケース収集に注力した。本フレームの分析単位は経営資源(特定の技術、ノウハウ、ルーティンなど)であるため、観察の容易性を鑑みて、サンプルを中小企業に定めた。本年度は15社のケースを収集し、分析している。 またこれとは別に初年度から引き続き日系アパレル企業の海外進出のプロセスを価値創造に視点より分析した。本成果は日本商業学会関西部会にて報告した。また論文として学内紀要へ投稿している。加えて、海外学会(AJBS)でも関連する成果を報告済みである。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画では2年目終了時には企業ケースを50サンプル収集している予定であったが、現状では35社程度である。しかし、分析フレームとケース・データの適合性は概ね良好であるため、最終年度にはサンプル数を減らしても仮説実証ができそうである。あと15社程度サンプルを増やして、経営資源の国境を越えた価値創造の論理を明らかにしたい。
|
今後の研究の推進方策 |
①分析フレームの微調整 ②ケース収集(15社)合計で50社 ③論文の執筆と海外学会での報告(すでに2本が採択済み) これまで通り、ケース収集と並行して、データをコンカレントに分析して、論文へ仕上げていく。投稿と修正を繰り返し、ブラッシュアップしていく。
|
次年度の研究費の使用計画 |
ケース収集を30社予定していたが、実際には15社に留まった。またEIBA(欧州国際ビジネス学会)への参加を予定していたが、これを中止した。これらの理由により差額が生じた。 当初の計画に則り、ケースの収集と海外学会での報告において使用する。 具体的には ①専門家への業務委託費(ケース収集のための事務作業)・・・30万円,②海外学会での報告・参加・・・・・・60万円,③海外研究者との研究会・・・・・・・30万円,③論文執筆経費(英文添削など)・・・27万円
|