本研究の最終年度(3年目)となる平成26年度は、①フォローアップ調査の実施と、②学会等での公表、を計画に掲げていた。 まず、フォローアップ調査については、平成26年8月~9月に東アフリカのウガンダ、ブルンジ、ルワンダ、ケニア、タンザニアの5カ国8都市に滞在して調査を行った。ウガンダでは、2大ビール企業を対象にフォローアップを行った。ウガンダ東端のブクワ地域では大麦栽培の現状を視察した。次に初めてブルンジとルワンダを訪問し、ビール企業計4社を訪問しながら実態掌握に努めた。ケニアでは最大のケニア・ブルワリーズとその傘下のモルト会社を訪問した。さらに同社の農業部門責任者の案内でナイロビから200キロ離れた地域の大麦農家と種子工場を訪問した。最後にタンザニアでは、最初に北部の町アルーシャを再訪し、タンザニア・ブルワリーズ社の生産拠点を訪れ、工場長と農業部門担当者にヒアリングをするとともに、販売ボトラーや卸売店、小売店等を訪問した。また、ライバルのセレンゲティ・ブルワリーズ社の農業部門責任者にもヒアリングをした。ダルエスサラームではタンザニア・ブルワリーズ社とセレンゲッティ・ブルワリーズ社の両方ににヒアリングするとともに、産業貿易省の担当者にもタンザニア経済と投資状況について話を聞いた。 次に、研究成果の公表については、平成26年5月に日本アフリカ学会学術大会にて、東アフリカ・ビール産業のアウトバウンド面を中心としたサプライ・チェーンについて発表し、参加者と意見交換をした。さらに、平成27年3月にウガンダのマケレレ大学との間で共同ワークショップを開催した。同大学農業科学学部長がファシリテーターとなり、同学部ビジネス学科長による発表のあと、本研究代表者が計1時間半にわたり発表とフロアとの間での質疑応答をした。同ワークショップには同大学関係者や企業関係者等60名近く参加した。
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