本研究は、自動車部品産業の国際分業のあり方を新興国市場での現地化という視点から理解することを目的とし、サプライヤーの戦略や組織に関する定量的及び定性的調査を行った。研究を通じて、生産機能での現地化は進展していることが確認された。ただし、現地2次サプライヤーの育成は進んでおらず、深層レベルでの現地調達は進んでいないことが確認された。開発機能はアプリケーション設計や評価・ソフト分野で現地化の進展は見られたが、研究開発や基本設計分野での国際分業はほとんど進んでいなかった。部品サプライヤーにとって、開発機能の上流の分野を現地化することは、開発の国際分業を進展させる上で重要性が高くないことが確認された。
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