保険会社の事業効率性を会社形態の比較分析によって研究した。相互会社におけるガバナンス改革、資金調達手段の多様化、そして持株相互会社への移行などをテーマとした。そこでまず、公表されているデータを活用して、規制緩和により生命保険相互会社の経営行動がどのように変化したかを検証した。そのなかで、資金調達市場の構造変化に伴い他の金融機関や年金基金によるガバナンスが強化される可能性があることを指摘した。ただし、こうした会社ガバナンスの強化も、経営者への牽制が上手く機能しないと絵に描いた餅になる危険性がある。そこで、内部組織でも委員会設置会社へ移行することの必要性を主張した。
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