消費者意思決定に際して選択対象となるブランドの集合を、考慮集合とよぶ。まず、考慮集合のサイズが、時間経過に従い周期的に増減する現象をデータにより示した。次に、そのメカニズムを考察した。具体的には、①コスト・ベネフィット・アプローチにより、個人の内的変化(考慮集合の変化)を考え、②ミクロ・マクロ・ループに注目し、消費者(ミクロ構成員)の考慮集合の変化による市場(マクロ・システム)の変化(ミクロ→マクロ)と、市場の変化による考慮集合の変化(マクロ→ミクロ)を考えた。すなわち、個人の意思決定が、他者や市場を通じて自身の行動を周期的に変化させるメカニズムを考察した。
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