研究実績の概要 |
本研究は,小売業における基本的活動である「品揃え形成」と最適な売場レイアウトを含めたカテゴリー・マネジメントのあり方を消費者の視点で 明らかにしようとするものである。 今年度は,大きく2つの研究を実施してきた。 第1の研究は,他とは異なる特徴を持つ食品スーパーにおいて,こだわりのあるカテゴリーにおける行動パターン認識をアンケートデータに基づき明らかにすることで,売り場と品揃えとの関係を明らかにした。具体的には,消費者の行動パターンの認知構造体である「スクリプト」の概念を用いて,食品スーパーの店舗内行動をネットワーク分析を通じて明らかにしてきたものである。 第2の研究は,行動パターンとの関連について理解を深めてきた。具体的には,ロイヤル層と非ロイヤル層(あるいは来店頻度の高い層とそれ以外の層)で立ち寄る売り場の違いを実際の食品スーパーのID-POSデータ(購買履歴データ)を分析しながら明らかにしてきた。 本研究の最終年度は,実際のアンケートデータおよび行動履歴データという2つのデータを用いて,実際に分析作業に落とし込み結果を明らかにしてきたことで,食品スーパーの店舗全体を通じた売り場の構成(カテゴリーマネジメント)を検討できたといえる。
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