医療の質と効率・採算性とは常に二律背反関係にあるわけではなく、そのため両者の統合管理により費用対成果としての価値を向上させる余地があることを明らかにした。そして原価計算や予算管理などの各種の管理会計手法は、質や採算性などの病院の各種成果を向上させることを明らかにした。具体的には、その手法により効果は多少異なるものの、採算性を改善しつつも質に悪影響を与えていることはなかったり、採算性と質の両者によい影響を与えていたり、採算性を維持しつつ質を向上させて、費用対成果としての価値を高めていた。また、管理会計実践の在り方による各種成果への効果の違いを分析し、成果の向上により有効な実践方法を明らかにした。
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