本研究はグローバル化した日本企業の海外子会社と本社における事業評価システムの相違について、管理会計の視点からその特性を明確にしたものである。日英の代表的なグローバル企業を選択し、日本ではタイにおける加工組立の現地子会社、英ではオーストラリアにおける素材加工の現地子会社とそれぞれの本社との事業評価システム、業績評価指標等について比較した。 結果として、両国での本社による統合的な事業評価システムは存在せずに、現地子会社の特性を加味した独自なマネジメント・コントロール・システムが形成されていることが判明した。
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