研究課題/領域番号 |
24530560
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
中野 常男 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (60093522)
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研究分担者 |
橋本 武久 京都産業大学, 経営学部, 教授 (00290601)
清水 泰洋 神戸大学, 経営学研究科, 准教授 (80324903)
澤登 千恵 大阪産業大学, 経営学部, 准教授 (30352090)
三光寺 由実子 和歌山大学, 経済学部, 准教授 (60549301)
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キーワード | 会計史 / リサーチ・データベース / 日本 / テキストマイニング |
研究概要 |
本研究課題の目的は,会計史に関するリサーチ・データベースの作成を行い,わが国における会計史研究の進展を実証的に明らかにすることである。作成されたリサーチ・データベースは,会計史研究の蓄積を示すとともに,わが国における研究の特徴を示すものと なり,国際比較の対象となることが期待されている。 そのため,第2年度で平成25年度においては,昨年度に作成されたデータベースを用いた分析を行い,それを会計史学会大会において報告した。当該報告においては,分析の手法として,内容の主観的評価に加え,新たにテキストマイニングを用いた分析を試みた。具体的には,論題に出現する単語の頻度表を作成し,高頻度で出現する単語をキーワードとして抽出し,これらからわが国会計史研究の傾向を検討した。キーワードの中には,「研究領域別分類基準」,「地域別分類基準」,「時代別分類基準」という3つの分類基準に含まれる項目を示唆するものが含まれており,それぞれの出現頻度の結果とあわせて追加的な検討を行った。当該研究をまとめた論部は,『会計史学会年報』に投稿中であり,修正の上,採択するという評価を得た。改訂稿は提出済みであり,平成26年度中に刊行予定である。 また,昨年度に投稿を行った『国民経済雑誌』に投稿した論文が,2013年8月に公刊された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度においては,予定されていたデータベースの分析が実際に行われ,その結果が学会に報告され,また当該論文の研究雑誌への採択が決定した。 この進展度合いから,「おおむね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度においては,昨年度に行われた分析を引き続き行うとともに,データベースのさらなる拡充を行う。具体的には,『産業経理』(およびその継続全誌である『原価計算』)に掲載された会計史研究論文を対象としたデータを新たにデータベースに追加する。 データ追加のための方法論は,従前通りである。すなわち,目次データを基礎として,全論文の中から会計史に関連のあるものをスクリーニングし,これらの論文を複数の担当者が目を通し,その内容を検討し,分類を行う。最終段階の論文の内容および分類,そして概要の記述に際しては,全員が論文を読んだ上で確認しながら行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
各研究分担者に研究費を配分した結果,各研究分担者が利用可能な予算が小さくなった。そのため,一部の支出について予算額と実際使用額との間に差が生じやすい状況が発生した。一部の支出については,予め配分された科研費で執行が不可能となり,他の大学予算から執行する結果となった。 データベースの拡張に伴い,研究打合せの回数が増加することが予想されるため,研究打合せ旅費に充当する予定である。
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