研究課題/領域番号 |
24530566
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
城多 努 広島市立大学, 国際学部, 准教授 (30423966)
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研究分担者 |
中西 一 佐賀大学, 経済学部, 教授 (30284475)
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キーワード | 公立大学法人 / 公会計 / ドイツ / フランス |
研究概要 |
本研究における平成25年度の研究実績は以下のとおりである。 ①昨年度に引き続いて、高等教育機関における予算管理・学内資源配分の在り方についての従来の知見を整理することを目的とし、国立大学法人や諸外国における学内資源配分についての内外の先行研究ならびに関連資料の収集を行い、その分析を行った。 ②昨年度に引き続いて、公立大学法人について分析する上で重要な参照事例となる、政府組織をはじめとする公的機関における予算管理・組織内資源配分に関する内外の研究について、その知見を整理するすることを目的とし、その分析を行った。また本年度は、公立大学法人を設立している地方公共団体の財政政策を俯瞰し分析するために、地方公共団体の高等教育政策や地方交付税制度についての資料収集ならびに分析を行った。 ③本年度は海外の参照事例の収集に力を入れた。特にドイツの高等教育財政のあり方は、わが国の公立大学法人への財政配分や予算配分といった事項を分析・検討する上で大いに参考になるものであった。本年度はドイツ学長会議事務局(ベルリン)、ドイツ高等教育研究センター(ギュータースロ―)への訪問調査を行い、重要な知見を得ることが出来た。(ここまで城多が主担当) ④昨年度に引き続いて、公立大学法人の予算管理に大きな影響を与える公会計システムの改革について、わが国の公会計改革に加え、諸外国の公会計改革についてもその分析対象に加え、検討を行った。特にフランスにおける公会計改革に関する知見の蓄積は、本研究における公的機関の予算管理の検討において、きわめて重要である。(中西が主担当)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度においては、昨年に引き続いて公立大学の予算管理に関連する基礎的な文献や関連情報の収集を中心に行った。これについては順調に推移している。また情報が不十分なものについては、平成26年度以降も代替的な研究方法の採用も含め、鋭意その進捗に向けて努力するものとする。 またインタビュー調査については、本年度は外国における参照事例の収集に力点をおいた。国内における調査は、調査対象の都合等により、当初計画よりも遅れが生じてしまっているが、これについては平成26年度において重点的に行うことにしており、挽回は十分に可能である。 公立大学の予算管理の解明に資すると考えられる参照事例についての情報収集は、海外調査等を含め、順調に進展している。ドイツにおける高等教育教育への財政支出および予算管理に関する調査を行い、最新の動向を含め、非常に重要な知見を得ることが出来ている。 以上のことから、本研究は当初の計画と対比し、おおむね順調に進展していると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度においても昨年度と同じ方針で研究を継続する。 ①平成26年度においては、公立大学に対するインタビュー調査を中心とした資料収集を強化し、さらなる資料の充実とその分析により、より深い知見を得ることを目標とする。 ②昨年度に引き続いて、公立大学法人の予算管理研究に有用な内外の文献資料を収集し、分析を行う。 ③昨年度と同様に本研究の目的に有用な公立大学法人以外の公的組織における予算管理の在り方をより深く研究するため、文献資料研究のほか、インタビュー調査を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度において予定していた調査が一部実行できなかった分、および入手できなかった資料の費用が残額として計上されている。 予定していたものの実行できなかった調査については、平成26年度中にあらためて実行する。また入手できなかった資料等については、その入手に努める。
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