イスラムに関連する宗教的シンボルが、街頭景観の中にどのように現れているかについて、イスタンブール市内の3街路を比較した。調査方法は、街路風景を切れ目なく撮影し、映像中の人々の服装をイスラム様式で分類し、数と比率を求めた。結果、イスラム的表象が現れる程度は地域と性別で差がみたれた。 次に、同市在住の被験者群に対し、同映像を視聴させ聞き取りを行った。彼らが最も強く反応したのは映像中のイスラム式服装であった。この地域の宗教的表象の特徴は、服装、店頭商品や広告のような流動性にあると思われる。この特徴は、都市的状況下にあるムスリム・コミュニティの宗教景観を構成する重要な要素であると思われる。
|