日韓の地方都市で子育て・子育ちをめぐるジェンダー関係と社会的ネットワークに関する調査を行った。方法は乳幼児の親を対象にした半構造化インタビューである。韓国の大邱広域市、昌原市、春川市において15ケース、日本の愛知県において11ケースのインタビューを行った。 韓国のWLBに関する分析から、諸制度が整備される中、対象者の多くが公的制度と親族・知人ネットワークを組み合わせていることが確認された。愛知県の仕事と子育てに関するデータから、①育児休業制度の普及は、余裕をもった子育てと性別分業強化の両面をもつこと、②男性が父親も子育ての主体であると語る一方、母親中心の育児は持続していることが考察された。
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