研究課題/領域番号 |
24530641
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研究機関 | 下関市立大学 |
研究代表者 |
叶堂 隆三 下関市立大学, 経済学部, 教授 (50224580)
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研究分担者 |
横田 尚俊 山口大学, 人文学部, 教授 (10240194)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 移動 / 類縁関係 / コミュニティ形成 / 移住時期区分 / 小教区類型 |
研究実績の概要 |
移住と定住に関する類縁関係の発動と制度化に関する調査の3年目になる2014年度は、長崎市外海地区からの第2次移住地である佐世保市褥崎地区・神崎地区等で聞き取り調査を実施した。いずれの調査地も2014年8月及び11月に調査を実施、主任司祭及び信徒への聞き取りを行なった。 長崎のカトリック信徒の「母郷」とも呼ばれる外海地区および第1次移住地の五島地域・黒島地区の「押し出し」要因の分析を行った(「長崎県のカトリック信徒の移住と宗教コミュニティ形成の形成―家族戦略から生成された地域戦略と外国人神父の宣教戦略―」下関市立大学論集148号、2014年)。また、第2次移住地における移住の経緯と宗教コミュニティ形成の状況(「第2次移住地への移住とコミュニティの形成―長崎県北松地区褥崎地区―」下関市立大学論集150号、2015年・「長崎県佐世保市神崎地区におけるコミュニティの形成―第2次移住地への移住とコミュニティの形成―」やまぐち地域社会研究12号、2015年)および第4次移住地における移住の経緯と宗教コミュニティ形成の状況(「行橋市新田原と上五島青方への移住とコミュニティ形成―長崎市外海地区からの第4次移住地の状況―」下関市立大学論集149号、2014年)を明らかにした。加えて、前年度の調査・論文に基づいて、鹿児島県鹿児島市鴨池地区及び宮崎県宮崎市田野集落への移住とコミュニティの形成に関する報告書(叶堂・横田「南九州における宗教コミュニティの形成―長崎県からの移住と宮崎市田野教会・鹿児島県奄美地域からの移住と鹿児島市鴨池教会―」2015年)を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
複数の調査対象地を類型化することによって、それぞれの地域調査がうまく連関するようになった。また聞き取り調査を通して新たな対象地への聞き取りが加わったが、予定の調査もほぼ予定通りに進行している。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度に実施できなかった対象地を含めて、計画に沿って調査を実施する予定である。また、研究会等を実施して、調査の実施とその成果(論文等の執筆)の発表を実現するように工夫したいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成24年度・平成25年度と同様に平成26年度も調査を実施したが、平成26年度も調査対象者等からの多くの協力を得ることができたため、予定した費用が不要となった。また、平成27年度にも調査を実施する予定にしているためにその費用に充てたいと考えていた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度も調査を実施しその費用に充てるとともに、また、資料等の購入も考えている。また、報告書の作成も考えている。
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