研究課題/領域番号 |
24530652
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
鹿又 伸夫 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (30204598)
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キーワード | 社会階層 / 格差 / 結婚 / 家族 / 貧困 |
研究概要 |
平成25年度は、第1に、出身階層による教育格差(進学格差)を説明する階層論・階級論の諸仮説を比較検討した研究成果を雑誌論文として発表した。日本の社会調査データを使用して分析した結果、近年注目されている文化資本論と相対的リスク回避説よりも、学業成績と進学意欲の双方が進学格差に直接的に影響するというウィスコンシン・モデルがより適合していたこと、そして序列的な学校トラッキング現象が男性で顕著だったことが確認された。この成果は雑誌論文として同年度に発表した。 第2に、婚姻状況と家族携帯が貧困リスクに及ぼす影響を日本の社会調査データで分析。その結果、貧困リスクは階層的地位(学歴・就労職業)だけに影響されるのではなく、婚姻状況と家族形態にも影響されること、男性よりも女性(特に若年と高齢段階で)は婚姻状況と家族形態に貧困リスクが強く影響されることが確認された。この成果は、現在学術雑誌に投稿し審査中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度は1件の雑誌論文と1件の学会報告を公表した。また、連携研究者などとの研究会を1回開催し、相互の研究成果や研究情報の交流を行うことができ、研究の進捗を促進し、研究成果の質的向上に役立った。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、第1に、出身家族・階層と進学格差に関する研究成果を著作(単著)として発表する。第2に、結婚プレミアム・ペナルティ現象と階層的にもとづく配偶者選択・結婚行動との関連について、研究成果を学会報告・雑誌投稿によって発表する。また第3に、イベント・ヒストリー分析によって、就労初期における世代間階層移動の出生コーホートによるライフコースの相違を分析し、その成果を発表する予定である。
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