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2013 年度 実施状況報告書

水俣病闘争を事例とした社会運動ユニオニズムの歴史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24530660
研究機関法政大学

研究代表者

鈴木 玲  法政大学, 大原社会問題研究所, 教授 (20318611)

キーワード労働運動 / 社会運動 / 公害問題
研究概要

平成25年度は、アーカイブズ調査、聞き取り、論文執筆を行った。
アーカイブズ調査については、熊本学園大学水俣学研究センター現地センター所蔵の新日本窒素労働組合資料、とくに1970年~71年にかけてのチッソ水俣工場の撤退・首切り問題に対する組合や水俣病患者支援組織の対応、について調査をした。また、前年度収集したチッソ水俣新労働組合(新労)機関紙『しんろう』の水俣病関係の記事約80件の記事のタイトルおよび概要を記録した。
聞き取りでは、平成25年6月29日に熊本にて石田博文氏(新日窒労組元執行委員)および12月7日に水俣にて山下善寛氏(新日窒労組元委員長、2回目)の聞き取りを行い、テープ起こしをして、それぞれからチェックを受けた。
論文執筆は、平成25年6月15~16日に法政大学大原社会問題研究所が主催した国際会議"The Role of Organized Labor in Civil Soceity in East Asia"での報告論文"Why did the “Blue-Green Coalition” Succeed in the Case of Minamata? An Analysis of the Struggle against Chisso in the Context of Civil Society"を執筆した。論文は、これまでの調査に基づき、新日窒労組と水俣病患者支援団体との連携関係を市民社会論の枠組みから分析した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

元組合幹部の聞き取りが、予定通り進んでいない。その理由は、元組合幹部からインタビュー対象になることの了解をなかなかとることができないためである。また、インタビュー対象者にあわせて質問事項を作成するのにも予想以上の時間がかかっている。
他方、アーカイブズ調査や文献調査は順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

アーカイブズ調査では、患者支援団体(水俣病対策市民会議、水俣病を告発する会)の資料を収集・分析する。また、新日窒労組の資料に関しては、安定賃金闘争(1962~63年)から68年の新日窒労組の「恥宣言」までの組合の反合理化闘争についての資料をより詳しく収集する。
また聞き取りでは、新日窒労組の元幹部への聞き取りを継続するとともに、支援団体にかかわった人たちの聞き取りを行う。

次年度の研究費の使用計画

新日窒労組の元組合幹部の聞き取りが予定通り進まず、旅費やテープ起こし代を予定通り執行することができなかったため。
1.水俣に在住する元組合幹部、患者団体や支援団体に関わった人の聞き取りを行うとともに、東京在住の元幹部等の聞き取りも行う。
2.労働組合と公害問題、労災問題の関係について他の事例との比較のため文献研究、資料調査を行う。とくに三井三池労組の調査を予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 新日本窒素労組と水俣病患者団体・支援組織との連携の分析2014

    • 著者名/発表者名
      鈴木 玲
    • 学会等名
      社会政策学会 第128回(2014年度春季)大会
    • 発表場所
      中央大学(多摩キャンパス)
    • 年月日
      20140531-20140601
  • [学会発表] Why did the “Blue-Green Coalition” Succeed in the Case of Minamata?2013

    • 著者名/発表者名
      鈴木 玲
    • 学会等名
      “The Role of Organized Labor in Civil Society in East Asia: Comparisons between Korea, Taiwan and Japan”
    • 発表場所
      法政大学市ヶ谷キャンパス
    • 年月日
      20130615-20130616

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公開日: 2015-05-28  

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