本研究はアメリカへ移住した女性たちの文化的アイデンティティとコミュニティについて考察したものである。研究に際しては①サンフランシスコ地域への移住日本人女性を対象とした半構造化インタビュー、②全米センサス局が公開している移民についてのデータAmerican Community Survey 2011 PUMSの二次的分析を行った。 戦後のアメリカ移住日本人女性の生活は移住時期によって大きな違いがみられた。また自発的な移住者が多い。ただし彼女たちは「Japanese」として一枚岩的なアイデンティティを持つわけでもない。その一方で、高齢者や病人、育児サポートのための日系ネットワークも構築していた。
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