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2012 年度 実施状況報告書

小地域を単位としたうつ病予防介入と自殺対策

研究課題

研究課題/領域番号 24530704
研究種目

基盤研究(C)

研究機関青森県立保健大学

研究代表者

坂下 智恵  青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (70404829)

研究分担者 大山 博史  青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (10340481)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード自殺予防 / 地域 / うつ病スクリーニング
研究概要

日本における自殺予防のための地域介入のうち、うつ予防戦略によるうつ病スクリーニングが郡部の高齢者の自殺率低減に効果がみられたことが報告されている。従来、これらは留置調査法により実施されてきたが、配布方法の効率が低いために標的対象数が限定されていた。最近では、郵送調査法や健診会場において集合調査法を導入している事例も散見されるものの、参加率の低さが課題となっている。加えて、うつ病エピソードが健診への参加を抑制することが指摘されており、質問紙の集配方法の違いがうつ病スクリーニングの参加や成績に影響する可能性が高い。
本研究では、複数の行政区域を単位とする地域でうつ病スクリーニングを異なる配布方法で実施することにより、その効率(参加率や陽性反応的中度)を生態学的に評価することを目的とした。対象者を40~74歳中高年住民とし、同人口がおよそ6,000~10,000名の行政区域群を介入地域に設定した。平成24年度はこのうち、一部の行政区域の小地域ネットワークを活用し、地域住民に対し、うつ病スクリーニングと陽性者のケアマネジメントおよびうつ病い関する健康教育・啓発を含む地域介入プログラムを実施した。
本プログラムを実施した8市町村のうち、うつ病スクリーニングを留置法により実施した地区が3地区、集合法で実施した地区が2地区、郵送法で実施した地区が3地区であった。郵送法ではTotal design methodを用いることにより、対象者数の拡大と参加率の向上をねらった。これらの実施方法の割付は、地区行政担当者の決定に委ねられていた。郵送法は留置法に比べて参加率がやや低いものの、50%を超えたが、集合法ではこれらよりも参加率が低かった。郵送法は留置法とほぼ同等かそれ以上の陽性反応的中度を得ており、集合法ではこれらよりも陽性反応的中度が低かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画に沿って、当初の予定通り対象地域に地域介入プログラムを実施した。このうち、うつ病スクリーングの実績について分析中である。

今後の研究の推進方策

25年度、26年度は介入区域を変更しながら、同プログラムを実施し、うつ病スクリーニングの実施方法の違いが参加や成績に及ぼす影響について引き続き検討する。最終年度では、本介入プログラムの実績と市町村別自殺死亡率変動との関連を検討する予定である。

次年度の研究費の使用計画

24年度に引き続き、地域介入実施地区への旅費、プログラム実施にあたっての人件費、うつ病スクリーニングの配布における郵送費や謝金、プログラム実施に係る消耗品に使用する。

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公開日: 2014-07-24  

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