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2014 年度 実績報告書

ベトナムにおける社会復帰が困難なハンセン病(元)患者のQOLと生活支援の研究

研究課題

研究課題/領域番号 24530705
研究機関新潟県立看護大学

研究代表者

渡辺 弘之  新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (10300097)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードハンセン病 / ベトナム / 社会復帰 / QOL
研究実績の概要

研究期間(2012-2014)においてベトナム国内のハンセン病患者群(患者および元患者、以下(元)患者、n=143)および一般群(n=146)を対象に、包括的健康尺度であるSF-36v2を用いてQOL調査を実施した。その結果、一般群と比較して(元)患者の身体機能、日常役割機能(身体)、身体の痛み、活力、日常役割機能(精神)が有意に低いという結果となった。この結果を踏まえ、研究期間最終年度ではベトナム国内のハンセン病専門治療機関において(元)患者のケアにあたるスタッフから聞き取り調査を行い、(元)患者のQOL向上のための具体的な方策についてのディスカッションを行った。その結果、QOLの向上のためには自立支援プログラムが有効であること、重度の身体障害が発生している(元)患者の場合、社会復帰を希望しない者が多く含まれることから、自立支援プログラムの拡充と施設内での処遇向上が今後の検討課題として明確化された。
また対象となった多くの(元)患者が貧困状態にあることから、その社会経済状況の改善および所得創出のための自立支援プログラム(社会経済的リハビリテーション)が必須と考えられた。調査対象機関の一つではマイクロクレジット方式を利用した自立支援プログラムが行われているが、参加者である(元)患者から聞き取りを行った結果、現行プログラムに対する高い評価と同時に具体的な不満点や改善要望が提出された。自立支援プログラムを実施している病院と実施していない病院で(元)患者のQOLのスコアを比較したところ、前者の(元)患者のQOLが有意に高いという結果となった。本研究ではこれらの点を調査対象機関にフィードバックし、新たな自立支援プログラム草案の作成を行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ベトナムのハンセン病(元)患者が参加する自立支援プログラムの現状と課題2014

    • 著者名/発表者名
      渡辺弘之
    • 学会等名
      日本ハンセン病学会
    • 発表場所
      所沢市民文化センター・ミューズ
    • 年月日
      2014-09-28 – 2014-09-30

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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