本研究では包括的健康関連尺度であるSF-36v2を使用し、ベトナム国内2か所のハンセン病専門病院の患者群と一般群のQOLを測定した。若年患者層では日常役割機能(身体)、身体の痛み、全体的健康観、活力、社会生活機能、日常役割機能(精神)のスコアが一般群と比較して有意に低かった。中高年齢層では患者群と一般群との間に差がみられなかった。病院間の比較では日常役割機能(身体)、日常役割機能(精神)の項目に有意差がみられ、自立支援プログラムを実施している病院における患者群のスコアが有意に高かった。患者のQOLを高めるためにはこうしたプログラムの利用も有効であると考えられる。
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