研究課題/領域番号 |
24530711
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研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
谷口 敏代 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (10310830)
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研究分担者 |
趙 敏廷 岡山県立大学, 保健福祉学部, 講師 (10352585)
廣川 空美 梅花女子大学, 看護学部, 教授 (50324299)
高木 二郎 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50384847)
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キーワード | 相談対応力 / 中堅介護職 |
研究概要 |
同僚との関係構築に必要な相談対応力尺度の開発と妥当性・信頼性の検証を行った。尺度作成の手順として、平成24年度の面接調査で得られた9のカテゴリから54の質問項目を抽出し、現役の中堅介護職員,相談業務に従事している通所介護の生活相談員により、相談対応力を測定できる質問項目であるかを確認した。中堅介護職464票配布中280票回収(60.3%)、生活相談員772票配布中341票(44.1%)が回収された。全項目に欠損値のない中堅介護職252(男性70人、女性182人)、生活相談員295(男性131人、女性161人)を対象とした。分析手順として、抽出した54項目の項目分析を行い、探索的因子分析、確認的因子分析、基準関連妥当性、信頼性の確認を行った。基準関連妥当性は積極的傾聴態度評価尺度(20項目短縮版;三島1999)、土肥らが開発した共同性・作動性尺度を用いた。結果、相談対応力尺度として5因子が抽出され、第1因子は「問題解決力」第2因子は「共感と傾聴力」、第3因子は「自己統制力」、第4因子は「社交性」、第5因子は「気づく力」と命名した。内的一貫性をみるためにα係数は順に.874、.872、.811、.808、.790であり、高い内的一貫性が示された。探索的因子分析の結果に基づく24項目5因子モデルによる確認的因子分析を実施した。χ2値=623.533、df=242、CFI=0.942、GFI=0.911、AGFI=0.890、RMSEA=0.054で、5因子モデルの適合度は良好であった。問題解決力、共感と傾聴力、自己統制力、社交性、気づく力共に、傾聴態度、聴き方、肯定的作動性と肯定的共同性に有意な正の相関係数を示した。否定的共同性、否定的作動性とは有意な負の相関があった。平成26年度は得られた因子を元に、相談力向上プログラムを作成し、実施を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画である、相談対応力の支援プログラムの作成ができていない。
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今後の研究の推進方策 |
中堅介護職の相談対応力を構成する因子を抽出できたので、その因子を軸に、プロクラムを作成し、介入を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
データ収集が送れ、相談対応力確認のための解析が遅れたため。 最終年度であるため、相談対応力向上用のパンフレット作成及び介入を行い、その成果を確認する予定である。
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