本研究の目的は、施設入所をしている子どもたちの怒り、攻撃性、暴力の現状と課題を明らかにし、そのうえで、虐待を受けた子どもたちに見られる攻撃的行動(特に身体的・言語的暴力)に対する対処を検討することであった。本研究では、子どもたちの感情調整や養育者との関係構築をプログラムの中に取り入れている包括的養育者―子ども関係性構築プログラム(「愛着臨床アプローチ」含む)を「養育者-子ども相互性」支援システムとして提案するに至った。本研究において作成したプログラムの適用を複数の施設で試み、その結果を、「養育者-子ども相互性」支援システムとして、養育者、子ども、養育者―子どもの3つの観点から考察した。
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