開発した手法とツールを用いて、介護職および医療職からなるチームを対象に、思考スキームの抽出と考察を行った。その結果、自らの行動の根拠を意識し、より深い思考レベルで、その根拠は何か、他の職種から自らの行動はどのように位置づけられるのかという問いが促された。各職が行動の根拠を明示することにより、異なる認知構造を持つ他職の行動を成り立たせている思考スキームを共有できた。介護職と看護職の思考スキームの分析から、両職の想起する思考スキーム要素に大きな違いは認められなかった。しかし、思考スキームの要素の組み合わせからは、介護職の思考スキームが看護職と比較して緩いパターン化がされていることを検証できた。
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