研究課題/領域番号 |
24530736
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
増田 幸弘 日本女子大学, 人間社会学部, 准教授 (40264171)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 祖父母 / キンシップケア |
研究概要 |
研究初年度となる平成24年度は、基本的に当初の研究計画に従って研究を進めた。したがって、今年度はもっぱら国内での文献調査を行い、聞き取り調査等については実施しなかった。 具体的には、次の作業を行った。初めに、本研究課題に関する国内外の先行研究を収集・分類し、その内容を分析した。これにより、現時点における議論の到達点を確認した。また、この作業と並行して、わが国の親族里やと、諸外国(英国、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ合衆国等)のキンシップケアに関する各種の報告書、法令、ガイドライン等を収集し、分析を行った。 これらは、いずれも、来年度以降の研究を行うための基礎をなすものと位置付けられるものである。一連の作業を通じて、わが国の親族里親をめぐる諸問題、児童の養育を行う祖父母の権利義務関係、祖父母に対する公的な支援策の必要性や問題点を明らかにした。なお、これらの作業については、当初の研究計画通り来年度も引き続き実施する予定である。 平成24年度の実績として、本研究課題の研究成果を論文や著書として公刊するには至らなかった。ただし、家族関係に関する基礎的な研究報告として、平成24年9月17日にベルリン日独センターで開催された国際シンポジウムにおいて、「日本における単親-経済状態と社会給付」と題する報告を行った。この報告の中で、わが国における祖父母と孫の関係について、本研究を踏まえて言及した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記に示した平成24年度の研究実績に鑑みると、現在までの到達度については、当初の研究計画に示した内容にしたがっておおむね順調に進展しているものと考える。ただし、論文等の形で公刊するまでには至っていないことから、当初の計画以上に進展しているとまでは言えない。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度および平成26年度も、当初の研究計画にしたがって研究を推進して行く予定である。 すなわち、平成24年度に引き続き、諸外国のキンシップケアに関する分析作業を行う。それとともに、キンシップケアが諸外国で普及しつつある背景やその可能性を探るために、祖父母としての高齢者を取り巻く社会的・文化的背景や歴史等に関する文献・資料等の収集と分析を行う。また、ここまでのプロセスで検討されてきた各種の文献や資料から得られた知見を踏まえつつ、その実態を探るために、現地に赴いて聞き取りや情報・資料収集等を行う。 また、本研究を通じて得られた知見を論文等の形で公刊するとともに、学会・研究会・講演会等で報告を行うものとする。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度の研究費の使用については、当初の研究計画の遂行に必要となる支出を行っていく予定である。 すなわち、平成25年度は現地に赴いての調査や情報・資料収集等を行うことを予定していることから、まずそのための出張旅費として使用する。また、学会や研究会に参加するための出張旅費として使用する。加えて、平成24年度に引き続き、研究計画の遂行に必要となる文献等や、文具・機器、消耗品等の購入費用にあてるものとする。
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