児童養護施設においては、児童の逸脱行動が発生し、多くは児童自立支援施設への措置変更という手段が採用される。これまで、その要因として、「高年齢の被虐待児童の増加」といった文脈で語られていたが、実際は、幼少期より長期間児童養護施設に入所していた児童が措置変更になる傾向が強いことが分かった。 また、児童養護施設ではマニュアルが形骸化し、十分に活用されないことから、施設職員が自ら作成するマニュアル等が効果的である、それは、マニュアルとしての意味以上に、そのプロセスにおいて、本研究で明らかになった「暴力等の逸脱行動を強化する施設システム」を変化させる効果が示唆された。
|