1.児童施設等の子どもへのライフストーリーワークの実施方法を研究した。 児童相談所や施設職員・里親におけるライフストーリーワークの考え方や必要性、その実践環境の現状について調査研究するため、6か所の講演会において255名へのアンケートを実施した。すでに作成した日本版実践ガイド「ライフストーリーワークをはじめるにあたって」と「ライフストーリーワーク実施のためのトレーニング」を検証し、より実践に応用できるガイドについて研究した。そして、ライフストーリーワーク実施者へのスーパービジョンのあり方、および、児童福祉施設職員が主体となって実施する方法についても研究した。また、日本子ども虐待防止学会にてライフストーリーワーク実施における支援者の価値観についてシンポジウムを企画し、研究した。 2.生殖補助医療により生まれた子どもへのライフストーリーワークの実施方法を研究した。 生殖補助医療により生まれた子どもへのライフストーリーワークとしての真実告知、出自を知る権利行使を視野に入れた実践の様々なパターンを研究した。ライフストーリーワークを実施した人と共に、生殖補助医療により生まれた子どもへのライフストーリーワークの意義・実施内容について検討した。また、広く生殖補助医療関係者に呼びかけ、ライフストーリーワークの勉強会を実施し、その理念・実践方法について研究した。ライフストーリーワークを広めるため、「ライフストーリーワークとは?精子・卵子の提供により生まれた人のためのガイドブック」を作成し、配布した。卵子提供を告知する絵本について平成26年度に実施したアンケート結果を分析し、今後の絵本の使用可能性等について研究した。
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