研究課題/領域番号 |
24530768
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 天理大学 |
研究代表者 |
武田 加代子 天理大学, 人間学部, 教授 (50310636)
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研究分担者 |
伊藤 優子 龍谷大学短期大学部, その他部局等, 講師 (00441204)
山下 匡将 名古屋学院大学, 経済学部, 講師 (00460551)
志水 幸 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (10265100)
杉山 克己 青森県立保健大学, 健康科学部, 准教授 (30278262)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | レジデンシャル・ソーシャルワーク |
研究概要 |
特別養護老人ホームにおける客観的な実践評価の確立、ひいてはエビデンスに担保されたレジデンシャル・ソーシャルワーク実践の展開に資するべく「レジデンシャル・ソーシャルワーク・インディケーター」の開発という目的のための第一歩として2012年度は、相談援助業務に従事する生活相談員の「意図的コミュ二ケーション」に焦点を絞り、その機能と目的について整理・分類をした。「意図的コミュニケーションの機能として①アセスメント、②アレンジメント、③アドボケイト、④モニタリング、⑤リスクマネジメント、⑥コンサルテーション、計6つの下位概念を設定した。また、レジデンシャル・ソーシャルワーク専門職性の観点から、「自律性」発揮のプロセスを概観可能とする「(当該業務遂行の)起点」として①自分から、②利用者・家族から、③第三者から、の3つの選択肢を用意した。 具体的には6名の特別養護老人ホームの生活相談員に、調査期間中1週間について、各日ごとにMicrosoft Excel を用いて作成した「(仮)レジデンシャル・ソーシャルワーク・インディケーター」への入力を依頼し必要なデーターを入手した。当該調査によって得られたデータは、量的・質的アプローチである混合件研究法の視点を用いて分析した。調査協力者の「意図的なコミュニケーション」回数は、平均56回(1週間)最小値28回、最大値82回であり、量的アプローチに使用可能なデータ数は336となった。また、当該データを基に「機能と起点」のクロス集計結果をグラフ化することで、スーパービジョン等における”資料”としての活用性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた調査協力者全員にレジデンシャル・ソーシャルワーク・インディケーターへの入力を依頼することが出来なかったため、「おおむね順調に進展」とした。協力者として適切だと考えていた人たちが、職場が変わったり、職種が変わったりするという事態を想定していなかった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は ①2012年度に予定していて得られなかったデータを補充すること。 ②2013年は、より長期間にわたってデータ収集をし、期間の初期と期間の終期との変化 の有無をみること。 ③得られた結果と施設の統計データ(サービス評価や利用者満足度等々)との相関関係 や、エキスパートと新人との違い、または2人体制とそうでない施設との結果の違い等 にも直目してデータの分析をすること。
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次年度の研究費の使用計画 |
主として研究費の支出は研究協力施設および研究協力者への謝礼と交通費、会議費等に当てる。
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