研究課題
基盤研究(C)
近代国家として慈善事業を整備しようとする立場から、20世紀初頭に中央慈善協会が設立され、福祉実践は慈善と呼ばれるようになった。1920年代に社会事業の整備が始まると、慈善は否定されたが、担い手に対する倫理的な期待は引き継がれた。社会事業の職業化が進むと、社会事業の精神を強調する立場から職業化を否定的にとらえる議論が起こった。戦後は技術に対する精神が論点となる。福祉実践が精神と結びつけて論じられてきたのは、価値に照らして対象を発見してきたという歴史的な背景のためである。
社会福祉学