研究課題/領域番号 |
24530791
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研究機関 | 千葉科学大学 |
研究代表者 |
王 晋民 千葉科学大学, 危機管理学部, 教授 (10302431)
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キーワード | 不正行為 / 内部告発 |
研究概要 |
本研究は、不正行為の潜在的行為者の状況に対する認知・行動傾向と不正行為を行う可能性との関連性や組織構成員の不正行為に対する態度(寛容度)の規定要因の解明、また 内部告発者に対する潜在的態度の検証である。 本年度(平成25年度)は、主に以下の側面で研究を進めた。まず、異なる種類の不正行為に対する態度と行動傾向に関する実験的検討を行った。そして、不正行為に対する通報行動に関する文献研究を継続し、社会文化要因に対する検討手法を検討し、来年度での調査の準備が完了した。さらに、有職者に対する実験調査に関しては、計画していたパネル調査に加えて企業組織の従業員に対する調査が可能になるよう特定の企業への依頼を行い、来年度での実施を可能にした。一部の成果は千葉科学大学紀要に発表し、また第78回日本心理学会で発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
組織における不正行為や通報行動に関する心理学研究が最近になって、海外で比較的に多く行われてきており、国内外の最新研究成果を本研究に反映するために、当初計画していた実験調査について、文献の精査と再度の検討が必要となった。本年度の予定された実験踏査の一部が次年度にずれ込みになるが、研究の仮説や手法などの妥当性が確認されており、プロセスもより明白になったため、研究期間内に充分成果が得られると考える。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究成果を踏まえて、大学生を対象者とする実証データの収集と解析を行う一方、有職者を対象者とする実験調査や質問紙調査を実施し、両方のデータ解析の結果を比較しながら、不正行為に対する態度と行動傾向の影響要因の確認と組織における不正行為を抑制する方策の検討を進める。また、来年度は最終年度なので、タイムスケジュールをより厳密に管理するよう対応する
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次年度の研究費の使用計画 |
有職者に対する実験調査の対象者を一部特定企業の従業員に変更するようになり、調整時間が要したため、使用予定の謝礼等が次年度へずれ込む形となった。 被験者謝礼(大学生・有職者)809千円、パソコン及びソフト226千円、旅費401千円、学会参加費30千円、書籍・消耗品69千円
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