ステレオタイプの抑制の逆説的効果を低減させる可能性のある代替思考を探索するために6つの実験を実施し、①代替思考として反ステレオタイプが使用されると、抑制の逆説的効果が促進するということ、②代替思考としてサブタイプ(非優位ステレオタイプ)が使用されると、抑制の逆説的効果が低減するということ、③認知的複雑性が高い人は、サブタイプ(非優位ステレオタイプ)の利用可能性が高く、ステレオタイプを抑制するさいに、サブタイプ(非優位ステレオタイプ)が代替思考として使用されやすく、その結果として、抑制の逆説的効果を生じさせにくいということが示唆された。
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