研究課題/領域番号 |
24530807
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
山名 裕子 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (10399131)
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研究分担者 |
塚越 奈美 山梨大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (60523701)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 思考の「ゆらぎ」 / 論理的思考 / 直感的思考 / 発達 / 幼児 |
研究概要 |
本研究では,幼児の直感的ともよべる思考と,幼児なりの論理的思考の「ゆらぎ」に着目し,幼児期特有の認知発達過程を明らかにすることを目的としている。今年度の具体的な目的としては,自由場面における子どもの「ゆらぎ」をどのように見るのか,研究代表者と研究分担者の研究領域に照らして,お互いの観察の視点を共有すること,また保育カンファレンスや保育者の実践記録から,子どもの思考の「ゆらぎ」を大人がどのように理解しているのかを明らかにすることであった。 今年度は,研究の初年度ということもあり,研究代表者と研究分担者が継続的におこなっている附属幼稚園での観察を中心に,論理的思考と直感的思考の「ゆらぎ」をどのように見ていくのかという議論を重点的におこなった。第1の研究目的である「幼児の論理的思考と直感的思考の「ゆらぎ」に関する分析」に関して,それぞれの観察記録を共有し,「ゆらぎ」に関する考察を深めたとともに,平成26年度まで継続観察する対象児についても共有することができた。 第2の研究目的である「保育カンファレンスでの特定幼児の理解」については,所属する大学の附属幼稚園をお互いに訪問し,子どもの様子,保育者とのかかわりなどを見ながら,かつ,保育者との話し合いを通して,「ゆらぎ」を理解するための多面的な視点をもつことができた。 なお,以上の2点については,平成26年度まで継続しておこなうため,議論の時間を十分に割きながら,お互いの観察の視点を活かしかしつつも,共同研究としても共有することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
それぞれが継続的に観察をおこない,観察事例に基づいて議論を重ねている。またそれぞれの附属幼稚園での保育カンファレンスにできるだけ参加し,子どもの認知発達,特に論理的思考と直感的思考の「ゆらぎ」について話し合いを重ねることができた。
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今後の研究の推進方策 |
今年度と同様,観察を継続的におこなうとともに,保育カンファレンスにも参加する。 平成25年度は,観察だけではなく,意図的に奇妙な質問をおこなうことによって,子どもの「ゆらぎ」がどのように変化するかどうかを検討する。また,幼児だけではなく,幼児期から児童期にかけての思考の「ゆらぎ」を検討するために,小学生に同様な質問をおこなったときの思考過程の違いもあわせて検討する。 さらに,保育者や小学校教員の発達的理解に関する調査やインタビューをおこない,幼児期特有の思考の発達,子どもの発達を理解した教育について議論をおこなう。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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