研究課題/領域番号 |
24530827
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研究機関 | 福岡教育大学 |
研究代表者 |
西山 久子 福岡教育大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (80461250)
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研究分担者 |
鎌田 雅史 就実短期大学, 幼児教育学科, 講師 (10610040)
迫田 裕子 東亜大学, 人間科学部, 講師 (90714767)
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キーワード | 校長のリーダーシップ / 教育相談 / 定着 / 影響方略 / ミドルリーダーシップ |
研究概要 |
教育相談(生徒指導を含む学校適応援助)の定着に向けた校長のリーダーシップと教育相談担当者の働きかけの相互関連性について,中間年度である25年度は,具体的な数量的調査に用いる質問紙の検討と作成および,先行研究から近年取り上げられている説明概念についての整理を行った。 【観点1】24年度に行った校長対象のインタビュー調査などを参照し,またこれまでの研究で用いた質問紙の項目を検討した。校長のリーダーシップにおける説明概念として,変革的リーダーシップと配慮的リーダーシップを対照的なリーダーシップとしたが,それをより精緻化した分析とするため,リーダーとの交渉場面に関する応諾の内容を量的に把握するための質問紙として,予備調査の準備が完了した。 【観点2】校長のリーダーシップへのアプローチについて,初年度に作成したフォーマットに沿って,働きかけに関する質的検討の結果を,教育心理学関係の学会において発表し,研究遂行に役立つ示唆を得ることができた。この成果と,先行研究の内容をもとに,一般教員からの学校適応援助に関する説得事項とそれに対する校長の反応を把握するための質問紙についての検討を行った。また,その結果をふまえて,平成22年度に行った量的研究で用いた尺度を元に,必要な事項を加え,調査を行う準備が整った。 【観点3】モデルづくりは,前項の量的調査の結果をもとに実施する予定である。当初は25年度に研修プログラムづくりに着手する予定であったが,一般教員および校長からの質問紙調査を平成26年度に実施することとなったため,25年度においては理論モデルの元となる,両調査における仮説モデルの生成までを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
教育相談担当者および学校適応援助の担当者への質問紙と質的な検討の順序を入れ替え,先に質的検討を開始したことから,その結果を反映させた質問紙の作成を行う必要があったため,質問紙の完成が25年度末となった。校長のリーダーシップについても,同様に質的な検討を量的検討に先駆けて行う必要があったことから,その結果を踏まえた質問紙の作成が25年度末となった。今後は,作成した質問紙をもとに26年度初頭に量的調査を行い,その分析結果を検討する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
初年度(平成24年度)に量的調査を行う予定であったが,当初予定していた既存の尺度を予備調査を経て詳細に検討することが必要と考えられた。よって,研究の目的であるリーダーシップとフォロワーシップの相互関連性については,26年度前半に実施する調査の分析結果を検討する必要がある。25年度末の時点で2つの対象に向けた調査用紙は完成しており,平成26年度初旬に,学校が落ち着く時期を見計らって配布する予定である。 また,その考察をもとにしたプログラム作りの検証を行う時期については,上記の検討の成果を反映させる都合上,平成27年度の実施となる可能性がある。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初25年度までに完了予定であった福岡県の全小・中学校を対象とした質問紙調査の実施を26年度前半に実施することとしたため,その送付と返送にかかる通信費およびデータ入力の人件費を平成26年度予算に繰り延べる必要があったため 福岡県の全小・中学校を対象とした質問紙調査の送付と返送にかかる通信費 データ入力にかかる人件費 データ入力にかかる備品の購入
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