幼稚園年少,年中,年長クラスの園児がいる家庭に対し,約3年にわたる追跡調査を行った。最終的に210家庭の縦断データを集めた。 調査内容は以下の通りである。3~6ヵ月に1回,各家庭に調査用紙を郵送し,次のことを記入してもらった。(1)家に子どもを置いて母親が外出する(留守番),(2)母子で外出し,ある場所を基点に,一定時間,母子が別行動をとる,(3)子どもが母親の同行を伴わずに,外出する 膨大なデータの分析の結果,(1)~(3)のいずれに関しても,子どもの加齢とともに例数が増え,母子の相互自立が進むこと,きょうだい(特に兄姉)の存在が,母子間の安定した身体隔たりを支えていることが明らかになった。
|