本研究の目的は、2次元から3次元イメージへの形成プロセスを明らかにすることであった。研究の素材として、わが国の伝統あそびである「折り紙」を使用した。折り紙は、2次元素材の紙に操作を加え3次元立体へと変形させる活動である。「折り」イメージ=3次元イメージの形成と捉えた。「折り」のプロセス分析、成人・児童・幼児の「折り」プロセスの事例分析、「折り」パフォーマンスと認知的要因の関係、「折り」イメージの形成についての研究を積み重ねた。 以上の研究の結果を総合すると、「折り」のイメージ形成には、空間認知能力と折り紙の経験(構造理解)、紙を操作する動きイメージが関係していることが示された。
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