研究課題/領域番号 |
24530842
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都精華大学 |
研究代表者 |
石上 浩美 京都精華大学, 公私立大学の部局等, 講師 (00594144)
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研究分担者 |
矢野 正 大阪女子短期大学, その他部局等, 助教 (60522381)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 若手教員 / 自己省察 / 教職実践演習 / 職務体験による学び / 教員養成カリキュラムの改善 |
研究概要 |
本研究の目的は,「職務体験による学び」の側面をふまえた「若手教員の自己形成を支援する熟達支援モデル」を開発することである。その第1段階として,以下のプロジェクトを実施した。1)教員の学びプロジェクト研究会の発足:メンバーは本研究代表者,分担者,研究協力者(5名)および学生,院生からなる研究会を京都精華大学流渓館223研究室内に設置し,2012年4月から2013年3月までの間に系5回研究会を行った。2)日本教育心理学会第54回総会(琉球大学自主シンポジウムC8,ポスター)での発表:教員の学びは,主に授業研究や指導力といった,教員の専門職としてのスキルの向上方策として論じられがちである。だが,よりよい教育実践の構築を目指すためには,実践者による自己省察と外的支援のあり方について議論する必要があるだろう。そこで本企画では,教育実践家が自らの実践についてどのようにふり返り,自分の教育実践家としてのキャリアを形成しようとしているのか,そのような教員の自己形成をどのように支援することができるのかという観点から,以下3つの話題提供と指定討論を行った。第1に,「教職実践演習」の新設にともなう教員養成カリキュラムの改善事例を基に,「学び続ける教師」についての問題提起を行った。第2に,音楽科教員の力量形成と教員の内面・思考に関する調査研究報告を行った。第3に,教員の自己研鑚能力や省察能力といった教員特有の学びのスタイルを強化・支援することを目的とした「教員の自己形成およびキャリア形成支援モデル」開発研究の中間報告を行い,指定討論者の講評およびフロアを交えた議論を行った。3)若手教員の「職務体験による学び」の実態に関する数量調査:本研究第一段階では,Web上にホームページを開設し,Web上で回答可能な質問紙調査を行う。現在予備調査(紙媒体)が終了し,Webシステム構築は80%まで進みんでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究代表者の本務校異動にともない,新たな業務・分掌が予想以上に発生したため,2012年4月から12月末ごろまでは,繁忙であった。そのため,本研究に費やすべき物理的時間が制限された。だが,2013年4月以降,状況は大幅に改善されており,本研究第一段階の土台となるべきWeb調査も2013年6月から実施できる見通しとなった。
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今後の研究の推進方策 |
1)Web上の数量調査:紙媒体による予備調査はほぼ完了し,2013年6月からWeb調査を実施する。 2)本調査:Web上に開設したホームページにおいて調査協力者を公募する。選定条件としては,1)個人の所有するパソコンから本研究ホームページにアクセスできる環境にあり,プロバイダ契約のメールアドレスを所有している(フリーメール登録はセキュリティの観点から不可とする),2)日本全国の小・中・高校・特別支援学校に教諭として勤務する若手教員(任用後1年から5年)である,3)本研究の目的,趣旨に同意できる,の3点を必須条件とする。サンプル数は3000程度を想定している。 3)面接調査:本研究代表・分担者と日頃から研究上のつながりのある公立小・中・高等学校に勤務する若手教員50名程度と,数量調査(本調査)協力者の中から面接調査に対する同意と理解があり,直接訪問して面接をすることに対する同意が得られた,日本国内の小・中・高校・特別支援学校に勤務する若手教員50名程度,計100名程度のサンプルを想定している。
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次年度の研究費の使用計画 |
1)Webページ作成・更新管理費:年間500000円程度を見込んでいる。 2)数量調査データ統計分析および質的データ分析を担当する研究補助員の謝金 3)面接調査訪問,研究成果発表のための学会参加などにかかる旅費,交通費 3)研究補助者向けタブレット型端末などのOA機器の追加整備
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