研究課題/領域番号 |
24530845
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研究機関 | ノートルダム清心女子大学 |
研究代表者 |
湯澤 美紀 ノートルダム清心女子大学, 人間生活学部, 准教授 (80335637)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ワーキングメモリ / 学習 / 特別支援 / 職業訓練支援 |
研究実績の概要 |
「ワーキングメモリ」は,短時間に頭の中で情報を保持・操作する能力を指し,私たちの日常生活を支えている。本研究プロジェクトは,職業教育に重点を置いた教育課程を編成している高等支援学校と連携し,生徒のワーキングメモリの特性を踏まえた学習支援ならびに職業訓練支援を支えることを目的とするものである。 平成26年度は,自己理解を踏まえた就労支援をめざし,研究協力校の2年生を対象とし「キャリアカウンセリング」を実施した。実習での経験を,生徒自身がエピソードで語り,それらを,個人のワーキングメモリの特性を含めて振り返ることで,自らのサポートブックを作成した。また,学習場面においては,2年次の学習場面において,研究協力校独自の「ワーキングメモリの理論に基づいたユニバーサルデザイン」を活用し,授業実践例を蓄積した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた以下の内容について,26年度実施できた。 1)実習体験をもとにした「キャリアカウンセリング」を実施し,生徒自身の特性を踏まえた自己理解に寄与すると同時に,職業支援の在り方について新たな取り組みを提案した。 2)研究協力校の特別支援高等学校独自の「ワーキングメモリの理論に基づいたユニバーサルデザイン」を,2年生を対象とした授業でも活用し,授業改善に貢献した。
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今後の研究の推進方策 |
今後とも,研究協力校における学習・職業訓練の両面における支援のニーズに基づきながら,長期的な研究を実施する。 平成27年度は,対象学年が3年目を迎える。それに伴い,3年時における授業実践においても,「ワーキングメモリの理論に基づいたユニバーサルデザイン」を活用した授業実践を行い,3年間の授業実践の蓄積を行うとともに,3年間を通したカリキュラムデザインを検討する。また,最終学年では,就職を目指した実習へと実習の質が変容する。したがって,「キャリアカウンセリング」については,特性を踏まえた自己理解とともに,将来的な職業に対する適応感を高めていくことが目的となる。高等支援学校3年次のキャリアカウンセリングの在り方を検討するとともに,卒業後においても活用できる「サポートブック」を作成してしていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
統計ソフトの改訂版が次年度への販売に延期されたため
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次年度使用額の使用計画 |
統計ソフトを購入予定
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