アジア・南米・北米に所在する4校の日本人学校において、日本の大学からの訪問型の教育相談支援活動を実施し、その貢献を検討した。 日本人学校にかかわる教師・保護者・児童生徒のメンタルヘルスには、(a)地域社会の特徴(治安やリソース等)、(b)居住環境と人間関係の状況、(c)日本の生活・教育環境との連続性・継続性が関わることが示唆された。また、日本人学校は、現地邦人にとってメンタルヘルス支援の中核施設としての役割を担っており、教師の負担が大きいことが示唆された。つぎに、その外部性という特徴を生かすことを通して、アウトリーチによる教育相談支援活動は関係者のメンタルヘルスに貢献することが示唆された。
|