研究課題/領域番号 |
24530851
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
佐藤 静 宮城教育大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (60323127)
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キーワード | 臨床心理学 / 地域支援 / 心理教育 |
研究概要 |
初年度に引き続き、東日本大震災後の市民協働による心の支援体制(心のセーフティネット)の構築と一般市民を対象とした心の支援の心理教育プログラムの開発・作成に関する基本方針/グランドデザインについて検討と調査を進めた。 一般市民に対する心の支援に関する心理教育の内容や方法について検討するために、いのちの電話を訪問して電話相談員(市民ボランティア)に対する心理教育の内容と方法について聞き取り調査を実施した。また、心の支援に関する心理教育プログラムの内容を検討するために、各種の研修会や公開講座において心の支援に関する心理教育プログラム(試案)を実践して、その内容理解や効果に関する質問紙調査を実施した。他の研究知見や成果を参考とするために、日本心理学会第77回大会と日本心理臨床学会第32回大会に参加して、東日本大震災等の災害支援における心のケアや心の支援に関する情報収集及び研究者との意見交換を行った。 前年度及び今年度に実施した質問紙調査のデータ分析を行うとともに、他の調査結果を勘案しながら、心理教育プログラムの推敲作業を行った。また、最終年度の目標に向かって、一般市民を対象とした心理教育で用いる教材について検討作業を開始した。 本研究の成果に関する中間報告として「東日本大震災における心の支援と心理教育―市民協働による心の支援体制構築のための基礎的研究―」(宮城教育大学紀要、第48巻、243-250)を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画に沿って、市民協働による心の支援体制の構築に向けた基礎研究を進めているところである。前年度に予定していて実施できなかった訪問調査については今年度で行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
市民協働による心の支援体制の構築に必要な心理教育プログラム(完成版)を基にした教材(パンフレット/テキスト)の作成とWEB上での提供を予定している。それらについては、震災関連の研修や支援の機会に活用する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
予定していた「その他(会議費)」の予算を使用する必要がなかっため。 最終年度の「その他(テキスト、報告書の作成等)」の予算で使用する予定である。
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