高等教育の発達障害学生支援では、発達障害の医学的診断のある学生だけでなく、医学的診断のない学生に対しても支援が行われている。これはユニバーサル段階の高等教育の多様化したニーズの1つといえる。高等教育は学校と社会の移行期であり、「教育(学校・学習)―社会(仕事・生活)パラダイム」を新規に構築する必要がある。このように一般学生に連続して分布するニーズを網羅するには、発達障害に特化した支援とユニバーサルデザイン(UD)の一般学生支援を併用する必要がある。このUDの基本原理は、ゼロベースで暗黙の前提の説明を省略しないことである。このUDは一般学生の多様なニーズを包摂し、どの学生もメリットを享受できる。
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