研究課題/領域番号 |
24530855
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
山崎 修道 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 主任研究員 (10447401)
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キーワード | 認知行動療法 / 精神病 / 心理社会的支援 / フィデリティ / 研修プログラム |
研究概要 |
平成25年度は,平成24年度に引き続き,精神病への心理社会的支援技術の普及を図っている研究者と連携し,心理社会的支援技術マニュアル整備とワークショッププログラム策定を行った.加えて,昨年度までに作成したマニュアルに基づき,精神病を持つ当事者との心理面接を実施した.面接は2名の臨床心理士が実施した. 当事者との面接セッションの録音データに基づいて,認知行動療法に関するフィデリティ評価を行った.フィデリティ評価については,国内での新たな実践例について,認知療法評価尺度(CTS)・精神病への認知行動療法評価尺度(CTS-PSY)による評価を実施した. 加えて,初回エピソード精神病当事者への包括的心理社会的支援についてマニュアルを作成し,マニュアルに基づく研修会とスーパービジョンを実施した. 昨年度に引き続き,海外エキスパートからウェブカンファレンスによるケーススーパービジョンを受けた.また,国内多施設間でのウェブカンファレンスによるスーパービジョンを実施し,精神病を持つ当事者へ心理社会的支援・認知行動療法を施行した.ケーススーパービジョンについても録音・録画し,マニュアル・ワークショッププログラム素材を作成した.上記のマニュアル・プログラムを,国内の専門家ネットワークミーティングで発表した.また,国内の精神病認知行動療法専門家と連携し,心理社会的支援プログラムのワークショップを実施した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マニュアル・ワークショッププログラムの策定と整備に加え,国内支援スタッフ間のピア・スーパービジョン体制を整備したが,支援スタッフのフィデリティ評価データ収集に遅れがあり,引き続き更に進める必要がある.
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今後の研究の推進方策 |
協力施設での支援スタッフの異動等により,フィデリティ評価データの継続的な収集に課題があるため,引き続き面接録音データ収集を重点的に進めていく.フィデリティ向上プログラムをより効果的なものとするため,心理社会的支援マニュアル・ワークショッププログラムのパッケージ化を進め,頒布可能な媒体やウェブ媒体での技術普及を図る.
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次年度の研究費の使用計画 |
協力施設のスタッフ異動等により,被験者リクルートに遅れが生じたため,旅費・謝金の支出が予定よりも少なかった. フィデリティ評価の被験者リクルートと,評価のための旅費・謝金として使用する予定である.ワークショッププログラムの追加作成・整備費用として利用する.
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