本研究は、重度・重複障害児を対象とした人間関係の形成を目指した支援プログラムの開発を目的とした。動作法よる相互交渉を活用した三項関係の形成と身体遊びを介した模倣・逆模倣関係の形成といった発達支援の方法について検討を行った。大人からの模倣を活用した指導の成果を検討し、他者への注視やポジティブな情動を引き出すことを明らかにした。 また保護者が重度・重複障害児に抱くニーズについて調査した。その結果、身体の動きや健康の保持は、幼少期にニーズが高く、その後人間関係の形成や社会生活体験といったニーズが高まってくることを明らかにした。また家庭療育をサポートすることの必要性と専門家の役割について検討した。
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