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2012 年度 実施状況報告書

メンタルヘルス受療行動の最適化を実現する心理教育プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 24530866
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪大学

研究代表者

平井 啓  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 招聘教員 (70294014)

研究分担者 谷向 仁  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60432481)
佐々木 淳  大阪大学, その他の研究科, 准教授 (00506305)
中村 菜々子  兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (80350437)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードメンタルヘルス / 行動学 / ストレス / 受療行動 / 精神科 / カウンセリング
研究概要

メンタルヘルスに関する専門的支援の明らかにするために、メンタルヘルス受療行動の構成要因抽出と概念化のためのインターネットによる調査をおこなった。全対象者32751名の中から、心理的不調を初めて経験し、精神科や心療内科、カウンセリングなどのメンタルヘルスサービスを初めて利用した経験のある819名が調査の対象となった。「今現在、診療やカウンセリングを受ける前と比較して、そのストレスや精神・心理的不調がよくなった」かどうかの質問に対しては、「良くなった」と回答したのは602名(73.5%)、「効果がわからない」と回答したのが158名(19.3%)、「良くなっていない」と回答したのが59名(7%)であった。実際に精神科やカウンセリングなどのメンタルヘルスに関するサービスを利用して、その後の予後を患者立脚型の評価を大規模に行った研究は殆ど行われておらず、その割合が明らかになったことはメンタルヘルスサービスのあり方を考える上で重要な知見であると考えられる。またメンタルヘルスサービスのイメージや受診を勧めるのに有効だと考えられるメッセージについても自由回答で回答を得えられた。このような質的データが大規模に得られたことは貴重な知見を生み出すと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

実際にメンタルヘルスサービスを利用した経験がありかつそれによって改善した者を対象として調査を実施する予定であった。当初、この基準に該当するものをサンプリングするのはかなり困難であると想定していたが、インターネット調査で大規模サンプルからのサンプリングを行うことにより、800名を超える対象者をえることができて、当初予定していなかった、サービス利用による改善度別の解析を行う事が可能となった。また当初インタビューによって得る予定の質的データも本調査の自由記述で、当初想定していた100名を大幅にこえる対象者が質的データを得ることができた。

今後の研究の推進方策

調査では、実際に経験した症状、受診に至るまでの期間、不調の原因、どんなサポートをうけたか、利用形態(医療機関のみを利用しているか、カウンセリングを併用しているか、カウンセリングのみ)などについても回答を求めており、上記のメンタルヘルスサービスを利用し、その予後が良かったかどうかにこれらの経験や環境的要因がどのように関係しているかを多変量解析を行なっていく予定である。また、メンタルヘルスサービスのイメージや受診を勧めるのに有効だと考えられるメッセージについても自由回答による質的データを得ており、これらについて内容分析を実施する予定である。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度は、当初見積もっていいたインターネット調査費用を安価に抑えることができた。そこで、平成25年度は、24年度に得たデータの解析を重点的に行う予定であり、その結果によって追加のインターネット調査の実施について検討する。また調査結果を元に、メンタルヘルスサービスの利用を適正化する心理教育プログラムの開発のためのワークショップの開催などに研究費を使用する予定である。

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公開日: 2014-07-24  

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